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【論文レビュー】バングラデシュ ラナプラザ崩壊後の国際サプライチェーンはどうなったか

バングラデシュでは2013年にラナプラザという縫製工場が崩落し多くの労働者、特に女性がなくなるという惨事が起きました。
今回紹介する論文"The effects of the Rana Plaza collapse on the sourcing choices of French importers "(2022, Journal of International Economics)はラナプラザ崩壊のあと、フランスの繊維輸入がどのように変化したかを明らかにしています。

分析の結果
1) バングラデシュからのフランスの繊維輸入は、崩落後、継続的に増加した。
2)ラナプラザから調達していた小売業者の全体的な輸入量は、崩落後も減少していない。
3) バングラデシュからの輸入が相対的に減少している。
4) この効果は、アジア以外の、地理的にフランスに近い特定の4カ国からの輸入の相対的な増加によって起きている。