Mabuhay!

日々の日記:研究とか留学とかおいしいご飯とか

研究者の給与事情

一橋大学の小町先生が給与をブログで公開しているのを見つけました。
komachi.hatenablog.com

民間企業だったら採用ウェブサイトやOpen work、Open moneyなどで就活や転職時に企業のおおまかな給与感を得ることができるが、アカデミアの各人の給与事情を知ることはなかなか難しいのです。
国公立大学は各教授の平均給与額の公開が義務付けられているため、例えば東京大学は以下のように毎年公開している。
www.u-tokyo.ac.jp
一方で、若手の給与額は具体的になっていないため、若手がアカデミアでの給与を公開することは非常に意義のあることだと考えています。

以下に示す情報は、あくまで私個人の個別事例のため、今後アカデミア就活を考えている学生の方は参考程度に読んでみてください。
アカデミアに関心がない方も、なるほど高給取りではなく地方公務員くらいの給与なんだと認識していただければ幸いです。
また、こちらの給与額は源泉徴収票に書かれている給与支給額(控除前)のいわゆる額面です。給与所得控除後の額はいわゆる手取りになります。

  • 2022年(1年目4~12月、25歳)325万4843円(給与所得控除後219万6400円)

*備考 4月から10月までは民間企業で勤務。11月から12月が研究機関での勤務期間。

  • 2023年(2年目、26歳)514万0401円(給与所得控除後367万2000円)
  • 2024年(3年目、27歳)556万8750円(給与所得控除後401万4400円)
  • 2025年(4年目、28歳)635万8713円(給与所得控除後464万4800円)

最近は人事院勧告の影響で基本給の上昇が大きいが、控除額も大きいことが分かると思います。
もちろん、毎年の人事評価に基づく昇給もこの支給額の増加に反映されています。
ちなみに、毎月の手取りはまだ20万円台です。

アカデミア就活を考えている特に博士学生の参考になれば幸いです。

本投稿はあくまで客観的な情報提供のみを目的としており、所属機関の意見を代表するものではありません。

2025年の振り返りと2026年の抱負

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2026年になったので昨年の成果と2026年の目標を整理したいと思う。

2025年の成果

昨年初めに立てた目標と実績は以下の通り。

  • 2024年に投稿中の論文3本(mobile phone, child nutrition, birth order papers)のアクセプト

child nutrition paperはアクセプトされたが、mobile phone, birth order paperはまだR&Rの状態。

  • working paper (gender and land tenure 研究と、風評被害研究)のジャーナル投稿。Gender and land tenureの論文はAgricultural Economicsへ、風評被害研究はJournal of Public Economicsに投稿する予定。

gender and land tenure paperをAgricultural Economicsに投稿し査読を受けている。風評被害研究はまだ改訂中。

  • microcredit研究の学会報告およびworking paper化。Microcredit論文は夏のAAEAで発表できることになったので、5月中旬のフルペーパー締切に向けて頑張る。今年中にWPにして、博士在学中にJDEに投稿したいと思う。

microcredit研究はまだworking paperになっていない。学会報告は一回できたので進捗としてはぼちぼち。

  • アジア動向年報担当チャプター執筆。これは例年通りの仕事、なるべく早く終わらせることが目標。

しっかりと提出し、出版されました。

  • 1970年代アジア動向年報バンドル版の執筆。これも例年通りの仕事。なるべく早く終わらせることが目標。

こちらもしっかりと提出しました。ゲラ校正中。

  • バングラデシュでのフィールド調査。6月に一回、12月に一回いけたらいいなと思う。

8月と10月の2回、フィールド調査に赴けた。

  • 社会人博士課程の進級試験合格。2、3月にQualifying ExamsがあるのでAdvanced Microeconomics, Macroeconomics, Econometricsの合格にまずは注力する。

進級試験は無事に合格できた。素晴らしい。

  • 労働組合の仕事。6月まで引き続き執行委員会の仕事があるので適宜頑張る。

無事に労働組合の執行委員会としての仕事を完遂。
phjpuplbku.hatenablog.com

2026年の目標
  • R&Rになっている、mobile phone paperとbirth order paperの出版。
  • 投稿中のgender and land tenure paperのR&R。あわよくば出版。
  • 風評被害論文はworking paperにはなっているので、追加の分析後投稿し、今年度中にR&Rをもらう。
  • microcredit論文のworking paper化。まずは今月末にGRIPSで報告をするのと中旬に学会報告の締切があるのでひとまず形にする。その後、中身を洗練させていきたい。
  • 博論2本目の分析を進める。まだトピックが固まり切っていないので、下準備をしっかりする。EAEAでの報告が目標。
  • 職場で産業発展に関する研究会に参加することになったので、バングラデシュの産業発展に関するレポートを執筆。
  • アジア動向年報の執筆。

1月 GRIPSでmicrocredit paperの報告。AAEAとAEDCにmicrocredit論文のフルペーパー投稿。
2月 動向年報執筆。博論2本目のアイデアを検討。
3月 microcredit paperを職場に提出。風評被害論文の執筆。
4月 風評被害論文の執筆。博論2本目のプロポーザル執筆。博論委員会メンバーの確定。
5月 風評被害論文の執筆。バングラ産業研究のデータ構築。博論2本目の予備分析実施。
6月 風評被害論文のジャーナル投稿。AEDCでmicrocredit paperの報告。博論2本目の分析実施。バングラ産業研究分析。博論2本目をEAEAに提出。
7月 博士候補生口頭試問、博論2本目の報告をGRIPSのセミナーで実施。AAEAでmicrocredit論文の報告。バングラ産業研究初稿執筆。
8月 バングラ産業研究報告スライド作成、中間報告。
9月 バングラデシュ現地調査。バングラデシュ産業研究の初稿完成。
10月 手元にある論文の執筆を進める。
11月 博論2本目をEAEAで報告。
12月 Policy Analysis workshopでmicrocredit論文の報告。

監視カメラで安心感を得られるのか?

知人研究者がPNAS Nexusから論文を出版していた。 heterogeneous impact of public security cameras on safety perceptions in cities: Evidence from China | PNAS Nexus | Oxford Academic

1人あたりのカメラ支出が10%増えるごとに、住民の安全認識が0.2向上した。

地元住民の場合 カメラが増えれば増えるほど、素直に「安全だ」と感じる傾向が強く出た。

移住してきた人の場合 単にカメラがあるだけでは、安心感は高まらなかった。彼らが「安全だ」と感じるためには、人のつながりが必要。

近所付き合いが大事: 遠くの親戚よりも、近所の住民とのネットワークがある人ほど、カメラの効果をポジティブに受け取っていた。

街の雰囲気: その都市が移住者に対してWelcomingであるかどうかも、カメラの効果を左右するポイント。

開発経済学とバングラデシュ地域研究

地域研究的な論文を書くのは相変わらず難しいなと思うけど、バングラデシュをウォッチしていると開発経済学の教科書に出てくるような問題が農村の生活から行政レベルまでわんさかあるのを目撃するのでそういう意味ではバングラデシュの動向分析は面白い。